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第04話 「テレパシーは愛のシグナル」

第4話、さっそく見ていきましょう。
まずはリストアップデータからご覧ください。
>> 定義・判断基準

今回の舞台は、大西洋・バミューダ沖とアメリカ・ニューヨーク。シンドバットの本拠地(島)の位置は不明です。
アジトも詳細は不明ですが、前後関係からニューヨークと考えられます。壁掛けの額に描かれた鳥?の絵(家具の落下で驚いている)はGuGuガンモだそう。同時期にアニメ化されているんですね。チャンネル違うけど(^^;

ゲストキャラは、女海賊・シンドバット。「俺は自信過剰な女、でえっ嫌ぇなんだ」と言うルパンに、「そんなことだろうと思っていたわ」と全く意に介さない余裕っぷり。また貪欲に敵を調べ、取り込もうとするなど、盲目的な自信過剰ではないですね。そして「脱ぐわ、脱げばいいんでしょう」と自らのプライドより利を採ってますが、この些細な葛藤に彼女の人間味を感じるなあ。ルパンを籠絡すれば「我々は世界のありとあらゆる財宝を手に入れることができる」と言い、「それが済めばルパンとお前は仲良く墓の中だ」と、不二子の言う「極悪非道な海賊」らしい面も見せます。
ちょっと注目したいのは、彼女が「私たち」「我々」という主語を使うこと。とくに部下思いらしい描写は見られませんが、彼女がこの女海賊集団の利益や繁栄を考え、その長たることが誇りであるように感じられます。

お宝は、スパニッシュゴールド。大航海時代の沈没船に積載された金塊です。「あれは私たちの祖先の船だ。スパニッシュゴールドは私たちの宝だ。誰にも渡せない」「私たちはあらゆる方法を試みている。(中略)そのいずれも失敗に終わった」などというシンドバットの台詞から、彼女たちが長い間手をこまねいていた宝が、ルパンに目を付けられたのでしょうか。そう思うとちょっぴり気の毒かな?
沈没船の引き上げというと新ル71「ルパン対新選組」を連想しますが、今回の方がより大胆な手段ですね。地理条件も違うけど、他人ができなかったことを実現するルパンの天才ぶりは共通です。
ラスト、見えない糸で室内を破壊した上、銭形の目前で金塊を奪っていく視覚的なインパクトがすごい。どうやって結んだの?...などと野暮なことは言いっこなし(笑)
金塊の量は2話の6トンと比べ、見た目は3倍くらいでしょうか。純度が多少落ちても総額は上回りそうですね。

服装は、ルパンと次元が微妙に色違いのダイバースーツ。不二子は風呂上がりにバスタオルを巻いた姿を披露。ルパンとデート前の身支度、ちょっとドキドキします。それと救出された後、素肌にルパンのジャケットを。ラストのボートで羽織ってる姿が可愛いです。このときシャツの袖をまくってるルパンもカッコイイv

変装・扮装は、ルパンがシンドバットの部下に変装しています。これ妙に中途半端で、どう見てもゴツイのは仕方ないとしても、あのカオと胸毛って...(^^;。捕らえた部下から制服だけ奪ったのかと思いきや、肌の部分まで全身被ってるんですよね。破り捨てるといつものジャケット姿だし、部下は着衣のまま拘束されてたし。なんであんな変装したんだろう? 面白いけど(笑)

受難・ダメージの項目、まずはルパン。赤い水上靴(?)を履いて飛行艇から歩き出しますが、すぐにバランスを崩して水中へ。前回に続いての水難です。
次に不二子がシンドバットの部下たちにさらわれます。麻酔薬はパースリ初登場です。冷凍カプセルに拘束され、脳波の解読による尋問。すごい科学機器をもった海賊ですね。専門の技師もいるし。「ルパンのことを何から何まで知っているお前のその頭脳が欲しい」と、海賊が奪うのはモノだけじゃないようです。
そしてもうひとつルパン。アジトの一室で見えない糸のテストを次元に邪魔され(笑)、積み上げた家具が崩れて落下しています。ここで次元が平然ともう一度糸を弾いてみるところが可笑しい。そのおかげでルパンは更に家具の下敷きに...。2話の記憶喪失ガスのテストのときと見比べてみると楽しいです。まあお互い様ってとこでしょうか?(あ、同じ脚本家ですね。)

今回、ワルサーは不二子が使っています。カッコイイなあ~。このときルパンは不二子を抱きかかえていて両手が塞がっていたんですよね。
マグナムは今回出番無し。
斬鉄剣は、沈没船を引き上げる際に五右ェ門が氷山に乗って来るので、これを斬り出してきたのでしょう(どこから?・笑)。そして岩の重しが載ってる岩山を斬ってる...のかな? 今回、斬るモノのスケールがでかいですねえ。
その他の道具類で特殊なものとしては、水上靴と見えない糸、冷凍カプセルでしょうか。
見えない糸...、たしか透明なミシン糸ってありますよね。生地の色に関係なく使えるっていう化学繊維素材のやつ。ルパンが使っていたのは強靱な釣り糸みたいなものかな。
そして冷凍カプセル。なんで海賊がこんなもの持ってるんだろう? いずれ宇宙進出でも狙ってたとか(笑)。コールドスリープの技術は現在でもまだ確立されてません。

乗り物・移動手段では、何と言っても飛行艇を操縦する五右ェ門に注目でしょう。新ルで車を運転するシーンはたまにありましたが、飛行機は初めてじゃないかな(ヘリはあったかも)。着水後も操縦席に座っています。
そしてモーターボート。銭形が乗ってきたものをルパンが奪って去っていきます。女海賊の島へは不二子は潜水艦で連れてこられ、ルパンはヘリにくっついて来たので、移動手段を持ってないんですよね。ってことは...それが目的でルパンか次元が銭形に通報したのかな?

飲食シーンは銭形。インスタントではなく中華どんぶりでラーメンを食べてます。出前かな? スープまで飲み干して完食しているのが気持ちいいです。しかしホントにラーメン好きね。
ここで電話があって「何ぃ、スパニッシュゴールドが盗まれたぁ!? ルパンだ!」と飛び出して行きますが...、こういう所有者のない財宝の場合も"盗む"というのかな。まあ銭形の目的はルパンだしお宝自体はどうでもいいか...と思いきや、「盗んだのは俺じゃないぜ」と言われて確かめに行ってるから、どうなんだろう? 些細なことなのでいいんですけど。

酒シーンはルパンがシャンパンを。シンドバットが持っていたグラスをルパンに渡しています。最初に映ったときグラスに中身が入っていたので、それを飲み干してから渡したのでしょう。こういうアプローチから交渉(脅迫ですが)に入るところが洒落てます。彼女なりの美学でしょうか。
煙草シーンは、レギュラーは今回ありません。シンドバットが水煙草を使っています。次元が新ル7話で吸ってましたね。水煙草は中東(イスラム)圏の文化で、シンドバッドという銘柄(ドイツ製)があるそうです。

生活・遊びでは、不二子の入浴シーンあり。ルパンはシンドバットにキスされても平然としたもの。スケスケドレスにニヤけた後も「風邪引くぜ」と一貫して態度を崩しません。敵であること以上に不二子を奪われていたからでしょうね。
そして救出後、ルパンに抱きかかえられた不二子が「好きよルパン、好き」と首に両腕を回しての抱擁。ここでキスしてないのが残念...いや意外なくらいラブラブモードでした。

ということで一通り見てきました。いかがでしょうか。
1話では協力を依頼し、2話では平然と敵側に回り、3話ではルパンが狙うお宝目当ての接触...と、変幻自在な立ち位置を見せてきた不二子。しかし二人の間には深ぁい愛が...というお話でした。やや直球過ぎる点に物足りなさや照れくささは感じるものの、パースリ序盤のキャラ紹介的な意味合いもあるでしょう。
しかしここでラブラブになったからといって、それを引きずらないのがルパンと不二子。まだまだスリリングな関係が楽しめそうですね。
公開日:2009年5月28日  最終更新:2010年1月31日

コメント

※乗り物データ補足
不二子が乗ったヘリ→ベルAH-1ヒューイコブラ
ルパンが乗ったヘリ→シコルスキーCH-54
どちらのヘリも新ルなどで何度も登場したお馴染みの機体ですね。

> 何と言っても飛行艇を操縦する五右ェ門に注目でしょう。
> 新ルで車を運転するシーンはたまにありましたが、
> 飛行機は初めてじゃないかな(ヘリはあったかも)。
ヘリの操縦は確かに新ルで複数回あります。
飛行機は…旧ルの「美人コンテストをマークせよ」、新ルの「ピサの斜塔は立っているか」で恐らく操縦しています。どちらも確か操縦席は映らなかったと思うので『ルパン一家以外の誰かが操縦する飛行機に乗り込んでいたんだ』という可能性はありますが…まぁ恐らくはそうじゃなく五右ェ門自身が操縦したんだろうという事で。

ところでゲストキャラの名前はシンドバッ『ド』ではなくシンドバッ『ト』です。
彼女の主語が「私達」「我々」であるという指摘は面白いなぁと思いました。

ルパンと不二子の絆の描写が「やや直球すぎる」というのは僕も同感なんですが、これやっぱり旧ルや新ルを受けたシリーズだったからこそってのはあるんでしょうね。この回を単体で見るとアレなんですが、当時ヘビーローテションで再放送されてた旧ルや新ルでの不二子を見続けていた当時だったからこそ、いきなりこういった話を持って来られたのが変化球として効いていた感じで。第2話でのルパンと銭形の関係なんかもそうでしたけど、こうした点がやっぱり色々と踏まえた上でのシリーズならではの特色だったんでしょうね。

熱烈ルパフジ好きの私ですら、この回の直球っぷりには照れくさくてモジモジしちゃうくらいなんですけど(笑)、シリーズ序盤にこうした回があるのはいいですね。
シリーズ順に時間が流れているという勝手な妄想で眺めてみると、若い頃はこれほどストレートな台詞を言えなかったのに、長い付き合いになったこと・年を食ったことで言えるようになったのかなぁと考えると、それはそれで大変美味しいと思います。特に不二子の「好きよルパン」。照れくさいけどええなぁ(笑)。

また、ルパンの直球台詞が二人きりの時でなく、第三者(女シンドバット)に向けてだという点も見逃せないかな、と。
不二子ポジションに成り代わろうとしている女シンドバットに(本音は全然違うとはいえ)、「お前なんかお呼びじゃねーんだよ」ってことをド直球に言ってやりたかったのでは、なんて。マモーの前でわざとイチャついて見せ付けてるのと、ちょっとだけ共通点があるかも?(ニュアンスは別物ですけど)
キスされようと、スケスケの衣装で迫られようと、ルパンがまったく鼻の下を伸ばしてないのが個人的には大好きであります。パースリのルパンってそういう意味ではあまり女にだらしなくないですよね。それ以前のシリーズでも女好きはポーズみたいに見えることが時々あるにせよ。

それに不二子がワルサーを使うシーンが印象的ですね。ルパンが(本当に緊張感ある場面で)自分の武器をゆだねるというのは、なかなかしないことなんじゃないかと思うので。

…と、ルパフジについてばかり注目してしまう回でしたが
女シンドバットが「我々」と複数形で喋っているというご指摘、今の今まで気づかなかったのでとても面白かったです。
スペイン海賊集団の子孫たちなのかもしれないですね。

>池本さん
乗り物データ補足ありがとうございました。データ表に追加しました。
そして「シンドバット」…! ご指摘ありがとうございます。修正しました。なぜか私、『ト』ではなく『ド』と逆に思い込んでしまってましたよ。なんでだろ…(恥)。けっこう好きなゲストキャラなのになあ。

ところで五右ェ門、既に飛行機も操縦していましたか。
でもやはり操縦席は映っていなかったんですね。データ上では既出でも、絵的なインパクトは大きいなあと感じました。何と言っても五右ェ門ですものね~(^^;

> 変化球として効いていた感じ
そうですよね。なにしろ普段が普段だから(笑)珍しくて新鮮な印象はあって、たまにはこんなのもイイなと思えます。仰るとおり、パースリの「色々と踏まえた上でのシリーズならでは」という見せ方を楽しむことができるのでしょうね。

>みゆさん
モジモジしちゃいますか(笑)。や、わかりますよ~。
私もシリーズ順の時間経過は感じますし、自分自身も年を食ってきてるので(^^;、「だからこそ言えるようになったのかなぁ」という考えには共感します。
そして、第三者に向けてだから…という点も確かにそうですね。まったく別のアプローチならともかく、二人の間に入ろうとする者には、「お前なんかお呼びじゃねーんだよ」と見せつけてやろうってなるのかも。マモーもそうでしたものね。
まあ超能力かどうかは別として、他人には理解できない関係であることは間違いないですし…。

確かにパースリのルパンは、女にデレデレして見せても抜け目がない場面が多いように感じます。その辺も今後チェックしていきたいですねv

> スペイン海賊集団の子孫たちなのかもしれないですね。
そうかも。祖先の宝って言ってますしね。
とするとシンドバットが使う複数形の主語は、彼女が率いている現在の女海賊集団だけでなく、祖先の海賊たちも含まれているのかもしれませんね。

「マモー編」での次元がハンフリー・ボガートをハンフリー・ボガードと言ってしまっているように、何だか日本人ってのは外人名の『ト』と『ド』をゴジャゴジャにし易い面があるんですよね。だから多分、脚本家の高階航もシンドバットとやっちゃったんでしょう(苦笑)
しかしこれ、原作では女シンドバッドですし、そもそもモデルとなったであろう「千夜一夜物語」のシンドバッドがあくまでも『ド』ですから、konさんが咄嗟にシンドバッドだと思っても仕方が無い話だろうと思います。

他にもスターモーとスターモウ、マムシ大夫とマムシ太夫、セーラーとセーラのように、原作とアニメとで表記が違ってしまっている例が結構多いのが頭の痛いところなんですよねェ。

レスが遅くなって失礼しました!
確かに外人名の『ト』と『ド』の違いって、日本人の感覚ではあまり気にならない感じがしますね。名前の間違いだから失礼なんですが…。まあ新ルでは銭形も外国でいろいろ間違えられたりしてますけど(笑)

ただ、原作との表記違いはちょっと困っちゃうというか悩ましいですよね。なんで違うんだろ、単純にミスなのかしらん? アニメのクレジットでキャラ名を出してくれてればよかったのになあ~。

パースリムックにて本話の演出担当:鍋島修氏のコメントを発見。

「僕は今回が初めての『ルパン』参加でして、あまり、よくキャラをつかみきれないときに第4話を演出したんです。だからテレビで見ていたファンの方の中には、少し不満を持った人がいたかもしれませんね。」

私も「やや直球過ぎる」と書いてしまいましたし、コメントでも同感が寄せられましたが、氏も振り返ったときに「ちょっと違ったかな?」と感じられたのかもしれないですね。
もちろん脚本に拠るところも大きいはずですけど。(見てみたい!^^)

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